◆社会保険とは
会社で働く人たちが収入に応じて保険料を出し合い、いざという時の生活の安定を図る目的で作られた制度の事で、一般的に健康保険や厚生年金保険の事を「社会保険」といいます。
健康保険と厚生年金保険は、労働者個人や事業主が自由に契約・加入するものではなく、法律によって加入が義務付けられています。その為、健康保険と厚生年金保険への加入は、事業所単位で行う事となり、事業主は従業員と保険料を折半して負担し、その納付や加入手続きなどの義務を負います。
◆被保険者と適用事業所
厚生年金に加入している会社、工場、商店、船舶など(適用事業所)に常時使用される70歳未満の方は、国籍や性別、年金の受給の有無にかかわらず、厚生年金の被保険者となります。
「常時使用される」とは雇用契約書の有無などとは関係なく、適用事業所で働き、労務の対価として給料や賃金を受けるという使用関係が常用的であることを言います。
株式会社などの法人の事業所は厚生年金の適用事業所となります。また、従業員が常時5人以上いる個人の事業所についても、農林漁業、サービス業な
どの場合を除いて厚生年金の適用事業所となります。
◆公的年金制度
公的年金制度は大きく分けて、国民年金・厚生年金・共済年金の3種類になります。基本的に職業により加入する制度が異なります。
1. 国民年金
日本に住む20歳以上60歳未満の全ての人が加入する制度で、「基礎年金」とも呼ば
れています。基礎年金はあらゆる人に共通の年金です。
2. 厚生年金
会社員やOLなど、民間の会社で働いている人が加入している制度です。
3. 共済組合
国家公務員、地方公務員、私立学校教職員の方たちが加入する制度です。
★厚生年金・共済組合加入者も、国民年金に加入している?
サラリーマンやOLの方たちは厚生年金、公務員の方たちは共済組合(年金)に加入していますので、毎月給与から天引きされる保険料の一部は、自動的に国民年金へ拠出されています。よって、厚生年金・共済組合加入者は、手続をしなくても国民年金に自動的に加入していることになります。会社員・公務員の方は「第2号被保険者」と呼ばれます。